日本も宇宙大国を目指そう
17日朝、中国の有人宇宙船「神舟11号」が中国北西部の酒泉衛星発射センターから打ち上げられたという報道がなされた。
中国にとって有人宇宙船の打ち上げは今回で6度目で、2日以内に宇宙実験室「天宮2号」とドッキング、宇宙飛行士2人が「天宮2号」に乗り移り、30日間滞在して、様々な実験に取り組むという。
2018年前後にまず基本棟をつくり、実験棟をドッキングさせ、22年には独自の宇宙ステーションを完成させるとのことである。
中国が最重視する国家プロジェクトが進んでいる事が分かる。
中国は経済発展と同時に宇宙強国建設が進み、軍事面・安全保障面で世界に存在感を更に増していく事だと思われる。
日本はかつて、アメリカ・ロシアに次ぐ宇宙大国と思われてきたが、今では遥かに中国の後塵を拝している。
日本は米ロ欧など16か国が運用する国際宇宙ステーションISSに参加しているが、各国がこの建設や運用に約10兆円をかけているのに対し、日本は年僅かに400億円を拠出しているだけである。
宇宙開発における中国の存在感が増す一方で、この程度の費用負担しかできない日本になったのは、やはりこの20年にもわたって日本の経済が成長していない事の実態がある事に注目しなければならない。
今日、経済大国であることはイコール技術大国であり、それは自国の防衛にも優位性を持つことができることを考える時に、日本でも有人宇宙船の打ち上げ等、中国に負けない宇宙大国を目指す為に宇宙への資源集中戦略とそれを可能にする為の経済の飛躍的発展を国家として考えなければならない。
今の経済を成長させることもできない状況では、日本はアメリカ・ロシア・中国に置いていかれるばかりではなかろうか。