5月の一言

大量の資金を持つ金融のプロには勝てない

年が明けてから経済の話題と言えば株高と円安である。円もどんどんと円安に振れ、それに呼応するかのように株が上昇していく。その背景に日銀の大幅な金融緩和が見られた。金融緩和の中で生じた資金が、まずは株に向かったのであろうが投資や雇用など経済の実態、企業の業績、あるいは国民の所得が変わらないまま株だけが異常に上がるという状況はどこかで株価が大きく崩れる危険があるというのは常識である。多くの経済評論家も5月の連休明けには外国ファンドの利益確定がなされる中で必ず一度値を下げるだろう予想してきた。正にその5月、連休が明けても株はまだ上がり続けていたが、去る5月23日、突如1,000円を超える大幅な下げを記録して、それまで1万5000円台から1万6000円台に届くと思われた株価が5月31日には1万3000円台という大幅な下落を見せた。
6月、7月とまだこれからどう展開していくかは予想がつかないところであるが、言える事は日本のマーケットは世界の中でまだまだ資金が豊かであると見られているから、日本のマーケットをうまく利用して、何年にも渡って金融のプロであり巨大な資金を持つ外資が大儲けをしているという事に全く変わりはない。
彼らは必ず底値で買い上げ、そこから色々な手段を使って株価を上げだす。今回も金融緩和でマスコミが浮かれ出したのを背景に大きく株価を吊り上げ、そして多くの国民を「これなら少しこの流れに乗ろうか」と引きつけておいたあとで、突然、思い切り下げて大儲けをするという事がまたしても行われた。
かつてのように伸びる、あるいは安定した業績を誇る企業の株を持ち、その配当で豊かな生活を、あるいは安定した生活をと望む国民で成り立ってきた日本のマーケットは、いつの間にか株の売買で大儲けをすると考えるようになり、まさに外資の狙うところとなってしまった事を忘れてはならない。大量の資金を持つ金融のプロには、やはりこうした博打場では勝てないという事を肝に銘ずるべきである。
やはり多くの国民を幸せにする為に政治が取り組むべきは経済成長戦略しかないのである。

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