6月の一言

安倍政権は日本を取り戻したか(5/6)

かつて日本は明治維新の時代、世界に打って出た時に固く国民に誓った外国の言いなりにはならないという真の独立を守る精神を第二次世界大戦の敗戦から70年以上も経ったのであるから、もはや戦勝国アメリカに気兼ねせず堂々と日本を取り戻すことができて当然であるが、そのために安倍政権は働いたのであろうか。
戦後日本は独立を急ぐために、当時の世界情勢としてはやむを得ない選択だったと思うが、ソ連等を除く形で、アメリカ主導で独立を世界に宣言するサンフランシスコ平和条約に調印した。
しかし、日本を形式上独立させたアメリカは、当然日本のことより常に自国のことを優先するわけであるから、日本を占領下に置き続けることが対ソ戦略上必要であり、平和条約の表面上では、日本占領を終わらせる宣言をしながら、裏で日本の安全を保障する美名のもとに安全保障条約というものを日本に押し付けて、日米地位協定という具体的な取り決めの中に独立国ではあり得ない占領軍を引き続き日本からの要請で置き続けることをするという異常な形での独立が行われたことを忘れてはならない。
したがってこれは当然、日本の経済が発展し憲法上外国と戦う軍隊は持てないといっても、自国を防衛するための自衛隊を増強させることによって、外国からの侵略は断固阻止するというのが日本国民の考え方であり、日本の発展に応じて米軍駐留を削減していかなければならないのは当然である。
そして幸いベルリンの壁崩壊に象徴される米ソ冷戦構造が終わった平成の始めにこそ、日本の保守政治は一気に米軍の日本からの撤退を主張すべきであったが、首都東京に置かれている横田基地はおかしいと政治的な発言をしたのは東京都知事になった石原慎太郎くらいで、アメリカに飼いならされた自民党は横田基地撤退をアメリカに申し入れることもなく、相変わらず日米地位協定という日本国民一般が知っているとは思われない小さな条文によってアメリカに飼いならされ続けている。
日本に米軍が基地を好きな時に好きなだけ置くと書かれた日米地位協定によって米軍は堂々と米軍基地を日本全国に展開しているわけだが、その日米地位協定の運用について協議する実務者会議として日米合同委員会なるものが置かれている。
この委員会においてアメリカはいわば好き勝手に日本にアメリカの意思を伝え続けることが出来ているわけであるが、その合同委員会のメンバーが日本側の代表は外務省の北米局長であり、米側の代表は在日米軍司令部副司令官である。そしてその下に、その部下にあたるレベルの役人が名を連ねている。
したがって日本にとって一番大事なこの合同委員会には国民の代表である日本の政治家は参加することも出来ず、マスコミもこれに注目することもなくまさに日本指導の総本山として中堅役人クラスの会合で全てが決定されるという惨めなことが未だに続いていることを無視してはならない。

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