12月の一言

真の独立を目指そう

今年も終わろうとしている。今年は2020年東京オリンピック招致の決定で沸いた年でもあり、また、金融の大緩和政策でデフレの進行に歯止めがかかり景気も良くなるであろうという展望の中で、国民にもこの国にも明るさが見えた一年でもあった。この流れが来年も続いてほしいと願うところであるが、いよいよ来年、消費税が導入されれば景気はかなり落ち込むことが予測される。また、アベノミクスの第三の矢であると言われる成長戦略も確固たるものが未だ示されていないのが実態である。
日本のこのところの政治の流れを見る時、かつての民主党政権誕生で国民が期待したのは、長く低迷する日本経済のデフレからの脱却による復興・再生であったに違いない。その流れを受けてアベノミクスが成功したかのように見えるが、真の成長戦略を考えるには我が国の国益を中心に政治や外交が動いていかなければならない。それを思うと戦後政治体制からの本当の脱却とは、まさにこの国が自分の国は自分で守るという自分自身の進路を自ら決めることができる自立した外交、すなわち自主外交路線をとる政治を実現することだと思われる。
その時に一番のネックは、やはり冷戦構造そのままの日本国中に張り巡らされた外国基地が温存されているということでもあろう。世界は冷戦構造の終結によって大きく変わったが、日本だけはそうした変化に対応せず未だに独立国とは思われないほどの外国基地が残存し、そして日中の危機感を煽る形でオスプレイの売り込みも進められている。当然、戦後の武装解除によって日本の自衛力は話にならぬほどダウンしたが、しかし経済成長が始まり自衛隊が認められる事によって経済大国に相応しい強力な防衛力が生まれたことを忘れてはならない。
すなわち、基本的に日本は自分の国を自分で守ることができるだけの大国に成長したのである。日米同盟は日本の防衛力をより一層強く保障する役割を果たしていることは言うまでもないが、それを超えて日本の基地の役割はアメリカと提携して世界の平和を守るために中東への派兵基地に変貌してきたということも事実であろう。従って、日本は既に自分の国だけであれば守れる体制はほぼ築いているのだから、日米同盟を基軸にこれを大事にしつつも、これほどの基地負担が必要なのかという事が改めて問われる時を迎えている。
こうした基地負担を大幅に軽減する事により日米両国とも過重な防衛費負担から免れるとともに、日本としては米国との経済交渉を国益に沿って展開することができる自由度を得る事になるであろう。まさに独立自尊という流れのなかに、これからの日本の発展のカギがあるのではなかろうか。

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