2月の一言
若者に期待する
アメリカでは、今年行われる米大統領選に向けて候補者選びが過熱している。
日本も憧れたかつての豊かなアメリカは今、消え去ろうとしている。
金融資本主義が行きつくところまで行って、僅か1%の大金持ちにアメリカのお金がほとんど集まるというような異常な体制になったアメリカでは、様々な問題が浮き彫りになってきている。その結果、大統領候補者選びでは今までにないような現象が見られていると言う。
まず共和党は、「お前はクビだ!」を発するトランプ氏が多民族からなるアメリカで人種間差別をもろともせぬ発言を繰り返しているのに共和党の候補者に選ばれそうなことも注目されるが、私が感ずるのはクリントン氏が圧倒的優位とされた民主党候補者選びの変化する構図である。今まで3州で行われた予備選・党員集会はクリントン氏が2勝1敗で優位に立つが、いずれの州も30歳未満の8割強が対立候補サンダース氏を支持したことである。アメリカが行き詰っていると若い世代が感じ、怒りを溜めているとサンダース氏の知人でもあるアリソン・ネルソン教授が解説している。サンダース氏が唱える政治革命、米メディアによるとバーモント州で自然発生したサンダース支持の学生グループは全米で220にも上るという。アメリカのかつてのような経済的安定を手に入れにくい若者が増加し、高額の学費料の問題、そして大卒の学位が不要の仕事に大卒者の多くが就かざるを得ない状況の中で、アメリカンドリームが過去のものとなったと考えているのだという。サンダース氏が唱える公立大学の無償化とか医療保険改革の政策に共感する若者によって、当初は誰も予想しなかったサンダース氏が既成の政治の象徴のように見られるクリントン氏を破って予備選に勝つのではないかと新聞は報道している。
昔、私の学生時代、日本でも学生が政治を動かすべく立ち上がった学生運動を懐かしく思い起こしながら、これからの選挙で日本も18歳から投票権が与えられることもあって、若者の動向については気がかりなところでもある。
いずれにしてもアメリカ金融資本の行きつく先が今のアメリカの大統領選挙に見られる社会現象であるならば、この国も小泉竹中構造改革以来、途中で民主党政権を挟んだ為に忘れ去られたかの感があるが、この国の政策はますます中小企業、一般大衆を苦しめる不必要な消費税のアップと、アメリカの金融資本に株を買われた大企業の為の「法人税の大減税=配当をアメリカの金融資本に垂れ流す」という哀れな政治姿勢が続く限り、日本も一部の金持ちと多くの貧しき人々に大きく分かれていくという流れが加速するだけであろう。そうならない為に、この「国民党」が立ち上がったのであり、夏の参議院選挙で是非とも日本の将来を憂うる若者の政治への関心度の高まりを期待したいところである。
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